マルコ水産株式会社

マルコ水産のこばなし(鮪と鰹の漁獲方法について)

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かつお・まぐろの漁獲方法マルコ水産が解説!まぐろとかつおの漁獲方法について

かつおやまぐろには、主に以下の3種類の漁獲方法があります。それぞれの漁獲方法により、メリットもあればデメリットもあります。
それではどのような方法なのか実際に調べてみましょう。


まき網漁


魚群探知機、ソナー、目視、最先端ではヘリコプター等を使い、魚群、魚影、鳥山を発見すると漁網を周囲に円形状に包む込むように入れて魚を囲い込んで漁獲する方法。網を徐々に狭めていき、下側を閉じることで袋状にして漁獲する。 1隻または、複数隻(投網船、運搬船等)で行う。 クレーンで運搬網を入れ、運搬船内に積上げて漁獲する方法。

マルコ水産が語る巻き網漁のメリットデメリット


長所 :大量に捕獲できる。餌がかからない等。

短所 :漁獲時にマグロ・カツオの一部が動き回れずに酸欠で死んでしまうこと、衝突による損傷や死後の品質劣化(全身に血が回る等)が進んだものが混ざる。目的対象でないものも漁獲してしまうこと、乱獲による海洋資源の危険性が挙げられる、等。

ポイント◆

巻き網漁で漁獲された魚は、上述の理由により主に加熱用や加工用に使用されることが多いです。しかし、漁獲時に、生きている魚を網で掬い、新鮮な状態で捕獲したものだけはPSと呼ばれ、1本釣りにも劣らない鮮度の良いものとして高品質(生食用)ランクに位置づけられています。

 

はえ縄漁

はえ縄は、一本の長い幹縄にたくさんの枝縄と釣針を取りつけて魚を獲る漁法の一種で、回遊魚のような移動する魚を獲るのに適している。漁場や季節などで、釣針の大きさや餌の種類、潮の流れ等を考慮して設置する。 また、水深を変えることによって漁獲対象をある程度選択できる。 漁獲された魚を1尾ずつ取り上げるので漁獲された魚の品質も良く、雑物を選別することが出来る。主に外洋で生食用の鮮度の良いマグロを獲る方法として利用されている。
マルコ水産が語るはえ縄漁解説&メリットデメリット

長所 :鮮度の良いものが捕獲できる。 漁獲したい魚をある程度選定したものが漁獲できる。燃料効率が良い。海洋資源にやさしい、等。

短所 :漁具、餌等のコストが掛かる。1度の航海が長く、重労働。誤って希少種(海鳥、カメなど)が混獲されることがある、等。

ポイント◆

はえ縄漁で漁獲された魚は、鮮度が良いことが多い為、生食用に向いています。
はえ網漁の幹縄は、長いと100~150㎞を超え、約3000本もの釣り針が付いていることがあるようです!仕掛けるのに4~5時間、そこから2~3時間待ち、引き揚げます。引き揚げには、魚の回収、血抜作業、漁具の修理などの作業があるため、半日ほどかかることがあるようです。



一本釣り漁

 釣り竿で1匹ずつ釣り上げる漁法。鳥山や魚群探知機などから群れを探し、カタクチイワシや魚粉をまき餌として投げ入れて、魚を集める。また、船から水を撒き散らし、水面を叩くことで餌が豊富にいて逃げ回っていることを錯覚させている。集まってきた魚を擬餌針(ぎじばり)で釣り上げ、船内に落とす(針に返しが付いていないので外れる)ことで連続して釣り上げる。 巻き網漁に比べ、魚に傷がつきにくく、ほぼ同等サイズであること、生きたまま凍結されることから、市場では一本釣りの価値は高い。

マルコ水産が語る一本釣り漁の品質はとても良い


長所 :
他の漁獲方法に比べ、鮮度が最も良い1匹ずつ生きたまま即時凍結処理されるため、鮮度が抜群。 また、傷つきにくく、真っすぐに綺麗な形で凍結される点も商品価値(一本釣りのブランド力)が高い。海洋資源にやさしい、等。

短所 :他の漁法と比べると捕獲が少量である(群れを探す手間、1匹ずつ釣る為)こと。近年は、後継者不足、等。


ポイント◆

カツオ・ビンチョウ(トンボ)を釣り上げる時は糸が張っているため針は抜けませんが、船上にて釣り上げた時に糸が撓む(緩む)ため、返しのない針は簡単に外れます。これが連続して魚を釣り続けることができる仕組みです。 簡単に釣っているように見えるかもしれませんが、鰹1匹は2~7㎏位ありますので、釣り続ける体力と熟練した腕と海上でのバランス感覚が無いと出来ない非常に難しい作業なのです!